機械学習エンジニアになるためのスキルを確認してみた
どうも、クサカンシです(^-^)
今まさに熱気を帯びている領域は機械学習ですよね。
企業もエンジニアも注目を集める領域ではありますが、なかなかようわからんし、参入障壁の高い領域だと思います。
しかも技術知識を習得してもビジネスで活躍するのは難しかったりします(^^;)
今回は機械学習の導入や機械学習エンジニアにを目指すにあたって、確認しておきたい情報について記載します。
1.AIの技術発展フロー
AI技術の発展をまとめたロードマップがあります。それは東京大学大学院工学系研究科 特任准教授の松尾豊氏が作成した「ディープラーニングをベースとするAIの技術発展」です。
図:総務省掲載の「人工知能の未来-ディープラーニングの先にあるもの-」より抜粋
http://www.soumu.go.jp/main_content/000400435.pdf
このロードマップは2030年以降に向けてAIがどんな発展をするか、どういった使われ方をするかについて記載されています。
緑のエリアが発展予測、赤いエリアが現在の技術発展を示しています。
現在はロボティクスへの活用が実用化と研究の狭間にあるといったところでしょうか。
実用化が進み始めた領域は「1.画像認識」「2.マルチモーダルな認識」公開される事例も徐々に増えてきていますね。
このロードマップの作者である松尾氏は「日本企業が生き残るためには、3.ロボティクス、4.インタラクションで勝ち残ること。」だとしており、ハードウェア産業では日本に優位性があるとしています。
ロードマップ上の各フェーズにおける機械学習の活用方法について以下のスライドに掲載されています。
図:総務省掲載の「人工知能の未来-ディープラーニングの先にあるもの-」より抜粋
http://www.soumu.go.jp/main_content/000400435.pdf
ロードマップと合わせて確認すると認識技術の発展は十分ビジネス活用可能なレベルになっていると分かります。
現在では運動への活用で試行を重ねるフェーズであり、ロボティクスについては概ね活用可能である状況であるようです。
2.データサイエンティスト協会が定義するスキルセット
次にAIをビジネスに活用するにはどんなスキルがいるんだっけ?を確認します。
経済産業省の報告によると、「先端IT」を担う人材が。2020年には約4万8000人不足すると予測しており、(IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果(2016/6/10))人材育成が課題となっています。
データサイエンティスト協会ではデータサイエンティストに必要なスキルセットをまとめており、それが以下となります。
図:データサイエンティスト協会「データサイエンティストのミッション、スキルセット、定義、スキルレベルを発表」より抜粋
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000007312.html
上の図からわかるように技術はあくまでもツールであり、使い方やビジネスへの応用力も同時に求められています。
ただし、全てのスキルを個人に集約することは難しいので、各分野における識者でチームを組むことが基本的な動きになりそうです。
今後市場ニーズが拡大し、ますます需要を増す領域であるにも関わらず、2016年時点で相当な人材不足であり、技術の発展においても人材不足は大きなハンデになるので、学習効率をあげるためにもスキルセットを指標に活動するのが良いと思います。
3.日本ディープラーニング協会の活動
AIの発展とスキルセットがわかってきました。では、国内におけるAI活用や人材育成を推進しているのはどこだっけ?を確認しましょう。こうした人材不足の解消や活用促進を進める団体が「日本ディープラーニング協会」です。この団体はAIスタートアップ企業の経営トップの方々が2017年に創設しています。理事長には先述した松尾氏が就任し、AIを活用した日本産業の競争力を固高めるための活動を行っています。
図:日本ディープラーニング協会「協会活動」より抜粋
https://www.jdla.org/about/?id=aboutAnchor_No03
日本ディープラーニング協会の活動は図の5つであり、なかでも人材育成においては検定試験を設け、獲得すべき知識のスキルセットとして活用できます。
試験はG検定とE資格の2種類あり、自身のキャリアに近いものから受験すると良いかと思いますが、AIをビジネスに活用するにあたっては、チームワークを発揮するためにも、それぞれの試験範囲についてある程度の理解を持つ必要があると思います。
おわりに
機械学習エンジニアになりたい!
そう思っても何を身に着ければよいかは誰も教えてくれないですよね(^^;)
そのようなときに自分ひとりで闇雲に情報収集を行うよりも、活動団体が公開しているスキルマップやロードマップに沿って情報収集や学習を行うことで、労力を必要なポイントに集中させることができます。
今後ますます需要が拡大し、人材が不足する領域なのでエンジニアの相互協力で界隈を盛り上げていきたいですね(^-^)